【曖昧な記憶・空脳】子供の頃のかすかな記憶にある怖い話 恐怖・怖い話

【曖昧な記憶・空脳】子供の頃のかすかな記憶にある怖い話

子ども 記憶 怖い

突然で悪いが、俺は子供の頃に少し奇妙な体験をしたことがある。
大した話じゃないから、暇があったら読んでくれ。

俺が小学3年の夏の話だ。

俺の家族は両親と兄貴を含めた4人いて、夏になると毎回旅行に行く。

その夏も例外ではなく、
俺と兄貴は夏休みの間の1週間ほど祖母の家に泊めてもらった。

祖母の家はいわゆる田舎のばーちゃんちだった。
港がたくさんある漁師の街で、海が近いところだった。

漁師をやってる祖父ちゃんや祖母ちゃんに、
年齢の近い従兄がいて皆気さくで凄い優しかった。

その中でも、年が近かった従兄はよく海に連れ出して遊んでくれた。
その海岸は、今では遊泳禁止になっている所だけど、
当時はまだ大丈夫だった所だと思う。

人も凄い少ない穴場で、たまに釣りをやってる人を見かけるくらいで
海に入って遊んでるのは、記憶を辿る限り俺達だけだった。

そうして、泊まりにきて3日目くらい経った頃だと思う。
俺はいつものように従兄と兄貴に連れられて、海に遊びに行った。

祖父ちゃんが釣りをしながらよく様子を見に来てくれていたし、
兄貴も俺も泳ぎは得意な方だったから、心配はされていなかった。

だけど、遊泳中に俺は波に呑まれてそのまま海に攫われた。

俺がその時に感じたのは波がきたと思った時に体が回転して、
水の中で方向感覚も分からないまま泡の中で必死にもがき続けていた感覚。

その後、従兄が祖父ちゃんを呼びにいって、
5分か10分後くらいに俺は祖父ちゃんに引き揚げられたらしい。

救急車が呼ばれた時には呼吸と心臓が止まってたって聞いた。
医者の先生が言うには、
祖父ちゃんが応急処置をしてくれなかったら死んでたとのこと。

結果的に言うと、俺は奇跡的に助かった。

目を覚ますまでは脳に強い障害が残るとまで言われていたらしい。
目を覚ました時は夜で、俺は病院のベッドで寝ていて、隣には親父がいた。

親父が泣きながら「良かった」と言ってくれた。

ただ、親父によると俺は目を覚ます少し前に
「きづうないことをした」とか意味不明なことを呟いていたらしい。

その言葉は、俺もいつ聴いたのかは定かではないけど
それと同じ言葉を、どこでか思い出せないが聴いた覚えがあった。
神妙な男性の声で、誰かに謝っていたような声だったと思う。

その事件の後、俺には自覚が無いが俺の性格は大きく変わったらしい。

以前は、騒がしかったり喧嘩好きだったり、外で遊でばかりだったららしいが、
その後から妙に落ち着いた様子で、本を読むことを好む性格になった。

祖母ちゃん達に会った時には、不気味に思われるくらいの豹変をしたとか。

更に、夏休みが終わって初めての国語の授業の時に
俺が名指されて教科書を数行ほど朗読したら、先生が絶句して止まっていた。

先生は「お前変わったな」とか言っていた。

他に思い至ることと言えば、
その時期から付き合う友人のタイプが変わったことくらいか。

最近、昔の友人にそんな話をされて思い出したので書いてみた。
性格は、俺は事故以前と変わってないと思っているんだがどうなんだろうな。

そして、一つ気になるのは
「きづうないことをした」か「きづーないことをした」とかいう言葉だ。

あれは俺が謝っていたのか、それとも誰かに謝られていたんだろうか。
俺は、あの言葉を「気付かないことをした」という謎の解釈をしているが、
本当は違う意味なのかも知れない。
もし「傷を失くしてやった」とかだったら感謝すべき何かだったのかも知れない。

未だに脳裏に焼きついている声なのに、意味は分からない。

色々オチがない上に怖くなくて申し訳ないが、これで終わりです。